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会社の支配に関する基本方針

(1)  当社の株主の在り方に関する基本方針(当社の財務及び事業の方針の決定を支配する 者の在り方に関する基本方針)

 当社の株主の在り方について、当社は、株主は市場での自由な取引を通じて決まるも のと考えています。したがって、株式会社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるかど うかの判断も、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えています。

 しかし、当社株式の大量取得行為や買付提案の中には、「企業価値ひいては株主共同 の利益に対する明白な侵害をもたらすおそれのあるもの」「株主に株式の売却を事実上 強要するおそれがあるもの」「買付の条件等が当社の本源的価値に鑑み不十分又は不適 当なもの」等も想定されます。このような大量取得行為や買付提案を行う者は、例外的 に、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えています。

(2)基本方針の実現に資する取り組み

 当社では、多数の投資家の皆様に長期的に当社に投資を継続して頂くために、当社の 企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための取り組みとして、次の施策を既に 実施しています。これらの取り組みは、上記(1)の基本方針の実現にも資するものと 考えています。

1)  修正中期計画「抜本的構造改革と将来に向けた発展戦略」による企業価値の向上へ の取組み

 帝人グループでは、昨年11月に、構造改革と発展戦略を柱とする、2017年3月期 までの「修正中期計画」を策定し、公表しました。

 構造改革においては、各事業を「市場の成長性」「競争優位性」「収益性」の観点か

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ら徹底的に絞り込み、成長分野への経営資源の集中を行います。生産・開発拠点の統 廃合や事業構造の見直しを進め、最終的には2015年3月期対比で175億円の営業利 益改善効果を発現すべく、各種施策を推進していきます。

 また発展戦略においては、素材・ヘルスケア・ITの3つの領域を併せ持つユニークな 企業体として、各領域での強み・優位性を融合することにより、今までにない顧客価値の 創造を図ります。当社の強みが発揮できる「環境・省エネ」「安心・安全・防災」「少子 高齢化・健康志向」と言った領域で、新しいユニークなビジネスの創出を目指しています。

 2年後の2017年3月期には、構造改革の成果及び、重点戦略事業と位置付ける ヘルスケア事業、高機能繊維・複合材料事業を中心とした既存事業の成長により、

ROE8%以上の達成を目指します。また2020年近傍には、素材事業を一元的に統合 し、既存事業の延長ではない「ソリューション提供型事業体」への進化を図ることで、

ROE10%超の実現を目標としています。

 株主還元については、連結業績に連動した利益還元を行うことを基本方針とし、併 せて財務体質の健全性や中長期の配当の継続性を勘案して配当を実施します。

2)「コーポレート・ガバナンス(企業統治)の強化」による企業価値向上への取り組み

 当社は、企業価値ひいては株主共同の利益向上のために不可欠な仕組みとして、従 来より、コーポレート・ガバナンスの強化を重要な課題に掲げ取り組んでいます。具 体的には、以下の施策を実施しています。

 ① 意思決定、業務執行、監視・監査の3機能の分離と強化

 ②   国内外の有識者による経営全般への助言・提言を通じた「より良い経営、透明 性の高い経営」の遂行と経営トップの評価を目的とした、取締役会の諮問機関と してのアドバイザリー・ボードの設置

 ③   コーポレート・ガバナンスに関する具体的な指針である「コーポレート・ガバ ナンスガイド」の制定と開示

(3)  基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配され ることを防止するための取り組み(買収防衛策)

 当社は、平成24年6月22日に開催された第146回定時株主総会において株主の皆様 の承認を受け、当社株式の大量取得行為に関する対応策(以下、「本プラン」といいま す)を更新しました。本プランの概要は以下のとおりです。

1)対象となる買付

 本プランの対象となる買付は、株式の保有割合が20%以上となる買付です。

事業報告︵事業概況︶事業報告︵その他事項︶計算書類監査報告

2)買付者との交渉手続き

 買付者には、事前に買付説明書の提供を求め、当社が、情報収集や検討を行う期間 を確保した上で、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案を提示したり、買付者との 交渉を行っていくための手続きを定めています。

3)買付者が手続きを守らなかった場合の取得条項付新株予約権の無償割当て

 買付者が前記手続きを守らなかった場合などには、独立委員会の勧告に従い、取締 役会は、その時点の全ての株主に対し、保有株式1株につき1個の割合で「取得条項 付新株予約権」を無償で割当てることを決議します。

4)取得条項付新株予約権の取得と当社株式の交付

 新株予約権に付された取得条項により、当社は買付者等以外の株主の皆様から新株 予約権を取得し、これと引き換えに、新株予約権1個につき、当社株式1株を交付し ます。

5)買付者等以外の株主の皆様への影響

 買付者等以外の株主の皆様全員に平等に当社株式を交付しますので、株主の皆様の 保有する株式の希釈化は生じません。買付者等には当社株式は交付されませんので、

この交付により、買付者等の保有する当社株式の議決権割合を最大50%まで希釈化 させる可能性があります。

6)新株予約権の無償割当ての要件

 新株予約権の無償割当ては以下のような所定の要件に該当し、新株予約権の無償割 当てをすることが相当と認められる場合に行われます。

 ① 本プランに定める手続きを遵守しない場合

 ②   株式を買い占め、当社に対し高値で買取りを要求する場合など、買収の目的や 買収後の経営方針等に鑑み、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に対する明 白な侵害をもたらすおそれがある場合

 ③ 株式の売却を事実上強要するおそれのある買付である場合

 ④ 買付の条件等が当社の本源的価値に鑑み不十分又は不適当な買付である場合

7)発動までのプロセスの概要

 買付者から買付説明書が提出された場合、社外取締役又は社外監査役のうち5名で 構成される独立委員会は、取締役会に対して、買付者の買付の内容に対する取締役会

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の意見等を一定の期間内(30日を上限とします)に提示するよう求めることがあり ます。その後、最長60日間、情報収集・検討等を行います。独立委員会は、30日を 上限として検討期間を延長することができるものとします。

 独立委員会はこれらの情報収集・検討等に基づき、取締役会に対し、新株予約権の 無償割当ての実施又は不実施の勧告を行います。取締役会は、独立委員会の勧告を尊 重し、これに従い最終的に新株予約権の無償割当ての実施又は不実施の決議を行いま す。但し、独立委員会が当該実施に関し株主総会の承認を予め得るべき旨の留保を付 した場合、取締役会は、実務上可能な限り速やかに株主総会を招集し、新株予約権の 無償割当ての実施に関する議案を付議するものとします。

(注):  「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」の詳細については、インターネット 上の当社ウェブサイト(http://www.teijin.co.jp/ir/governance/defense/)に掲載して います。

(4)  前記取り組みが、基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、

当社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて

 当社では、本プランの設計に際し、以下の諸点を考慮し織り込むことにより、本プラ ンが、基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致するものであり、

当社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えています。

1)株主意思の反映

 本プランは、平成24年6月22日に開催された第146回定時株主総会において承認 され発効し、その有効期限は、平成27年3月期の事業年度に関する定時株主総会の 終結の時までの3年といたします。また、当社取締役の任期は1年となっていますの で、取締役の選任を通じて株主の皆様の意思を反映させることが可能です。さらに、

本プランの有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の 決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになります。

2)独立性の高い社外役員の判断の重視

 当社は、本プランの導入にあたり、本プランの発動等の運用に際して、取締役会の 恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的な判断を客観的に行う機関として、

独立委員会を設置しました。独立委員会は、社外取締役又は社外監査役のいずれかに 該当する者の中から取締役会が選任した者から構成します。

3)コーポレート・ガバナンスの強化と継続

 当社では、定員10名以内の取締役のうち4名を独立社外取締役、監査役の過半数

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